SGL(Stellate Ganglion Lizer)
星状神経節近傍直線偏向近赤外線照射治療
SGLとは、麻酔薬を注射する星状神経節ブロック(SGB) ではなく、首にある星状神経節
という交感神経節に近赤外線照射をして機能を抑えることにより、顔面、眼球、頭部等の
血液の循環をよくして、治療効果を期待する方法です。副作用は事実上ありません。
緑内障とは
緑内障とは眼圧( 眼内圧 )が高すぎて、視野狭窄が進行する病気です。
したがって、手術や点眼内服で眼圧を下げるのが、直接の治療ですが、眼圧が正常範囲に
なっても、視野狭窄が進行することが知られています。この場合は、眼の循環障害が大き
く関係していると考えられています。
緑内障に、この方法を最初に行って、改善する筈がないと思われていた緑内障の視野狭窄
が改善することを学会発表されたのは森茂先生( 諫早市 )です。
当院でも開始したところ、確かに自覚的にも明るくなり、視野も改善することが判明しま
した。
この治療は、週に1 〜 3回の頻度で、数カ月間は続ける必要があるために、自宅からの距
離が遠いと交通費のほうが高くついてしまいます。京都府では当院以外の眼科では、博愛
会病院眼科( TEL 075-781-1131) が同じ機械で同じ目的に治療しています。
眼科の他の病気では網膜血管循環障害(網膜静脈閉塞症など)の初期にも使用します。
SGL 治療の成績(n=25)
データは『緑内障で、視野狭窄があり、本人も狭窄を自覚している人』で『3 ケ月間に、
週に 1度以上の頻度で治療できた人』を対象としました。
自覚的に、治療前に比べて
暗くなった |
0% |
変化ない |
56% |
明るくなった |
44% |
静的視野(OCTPUS 1−2−3)の網膜感度
と、治療したほうがやや良いという結果です。
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